走行中のエンスト、エンジンがかからない、たびたびエンジンが止まる。
そんな原付はあの病気にかかっているかもしれません。

 

最近の原付バイク・スクーターでメーカー車種問わず頻発している持病があります。

それがいわゆる【カーボン噛み】です。

カーボン噛みでエンジンがかからない原付。応急処置的にすぐに復活させる。

カーボン噛みとは

カーボン噛みが起こるメカニズムなどは様々のページで紹介されていますので割愛し、超シンプルに説明します。

エンジン内に蓄積したカーボン(燃えカス)が運悪くバルブという部品の隙間に挟まると圧縮不良がおこる。
すると走行中のエンストやエンジンがかからなくなる症状が起こってしまう事。

4サイクルの原付スクーターで頻発している”病気です”。
バルブ機構をもたない2サイクルでは起こりえませんのであしからず。

カーボンが溜まったエンジン内の画像です。

エンジンがかからない原因は他にもたくさんあります。

エンジンの不調原因は他にもたくさんあります。
カーボン噛みはその中の一つに過ぎませんのでその点ご了承ください。

原付のエンジンがかからない原因をメーカー別にまとめたページがありますので良かったらご覧ください。

HONDAトゥデイ、エンジンがかからない原因のまとめ

YAMAHAビーノ・ジョグエンジンがかからない原因まとめ

SUZUKIレッツ4,アドレスV50エンジンがかからない原因のまとめ

カーボン噛みか?それ以外の原因か?を見分ける

まずはエンジンの不調原因がカーボン噛みである事を見極めていきます。

カーボン噛みでエンジンが止まったり、かからなかったりする車両の共通点をまとめてみます。

カーボン噛みが起こりやすり乗り方

  • アクセル全開走行が多い
  • 暖気などをせずにすぐに出発する
  • 坂道走行、体重が重い、荷物が多いなど
  • エンジンが温まる前に到着するほどの近距離走行
  • オイル交換含めメンテナンスはしていない

以上のような使用方法はカーボンが蓄積されやすい乗り方になります。
【カーボンが多く出る】=【カーボン噛みが発生しやすい】と言う事になります。

こんなに真っ黒にカーボンが溜まってたらいつカーボン噛みになってもおかしくないです。

次はカーボン噛みでエンジン不調を起こしたときの症状です。

カーボン噛みになると起こる症状

  • 信号待ち中にエンストしてしまった。
  • 減速し停止と同時にエンストしてしまった。
  • 坂道走行中にアクセルを戻すとそのまま止まってしまう
  • 久々に乗ろうとしたらセルは回るがエンジンがかからない
  • 暖気をせずに出発、数分走行したらエンジンがとまった。
  • 日常的にエンジンのかかりが悪く、アクセルを捻りながらやるとかかりやすい

カーボン噛みが起きると以上のような症状が出てきます。
自分のバイクにも当てはまる事があるでしょうか。

次はカーボン噛みかどうかを一発で見分ける方法です。

カーボン噛みの車両はキックが軽い

先ほどご説明させていただいたようにカーボン噛みになると圧縮不良を起こします。
よってキックスターターをしてクランキングしたときの圧縮感がなくなりキックがスカスカに軽くなります。

普段使わないからキックが軽いかわからない?

『いつもセルスターターばかり使っているからキックが軽いか重いかわからない』そんな人が多いと思います。
明確にわからなくてもかまわないので一度キックスターターを試してみてください。

キックスターターです。使ったことありますか?

レバーを手前に出しておきます。

レバーに足をのせて・・・

力強く蹴り下げます。

とりあえずキックしてみてください

キックレバーに足をのせて下方向に何度かけり落としてみてください。
圧縮がない車両は軽くスカスカっとキックが下りるはずです。

一方で圧縮がある車両はキックをするとグッと急に重くなる感じがわかると思います。
さらに体重を乗せるとスポッと圧縮が抜けてキックが下りる。
このような動きをするのが正常な状態です。

キックが軽いなら8割方カーボン噛みです

最近の4サイクル原付スクーターでキックが軽いとなれば、ほとんどがカーボン噛みになっていると判断していいのではないでしょうか。
もちろん圧縮不良の原因は他にも多々ありますので決め付けは良くないですがカーボン噛みはそれほど多い症状になります。

ここらへんまで読んでもらえれば自分のバイクがカーボン噛みか否かはだいたい予想が付いてきたのではないでしょうか。
次はいよいよカーボン噛みになってしまった原付の応急処置的な復旧方法です。

カーボン噛みでエンストからの復旧方法(応急処置)

まずはこちらの動画をご覧ください。(3分程度の動画です)

ご覧いただけたでしょうか。

動画のようにエンジンをクランキング(回転)させて運よくカーボンが粉砕すればエンジンはかかり始めるはずです。

カーボン噛みが原因でエンストした原付の応急処置

シンプルに言いますと【スターターを長めに押す】これを何セットも繰り返すだけなのですが、動画を見れない人のために順をおって説明していきます。

まずはじめに確認しておきたいことはバッテリーが良い状態かどうかということです。

バッテリーが弱いと厳しい

動画で見ていただいてとおりスターターを長めに押すことを繰り返すのでバッテリーに負担がかかります。
バッテリーが弱いとそもそもクランキングの力が弱いのでカーボンを粉砕できません。
バッテリーはいい状態でお願いします。弱い場合は交換しちゃってもいいと思います。
おすすめのバッテリーはコチラ↓

 

※コスパで選ぶなら台湾YUASA、品質重視ならGSユアサです。バッテリーは価格だけで選ぶと粗悪品にあたることが多いので最低限台湾ユアサをオススメします。

ジャンピングすると復旧率がかなり上がる

ジャンピンとはブースターケーブルで他のバッテリーと繋ぐことです。
よくバッテリー上がりをした車がボンネットを開けてバッテリー同士を繋ぎエンジンをかけるやつです。
バッテリーが弱い場合はジャンピングをすると復旧率がグッと上がります。

この画像のように他のバッテリーと繋いでやるのがオススメです。

応急処置の手順

  1. いつもどおりエンジンをかけるように準備してください。
  2. ブレーキを握って、スターターを10秒間くらい押し続ける
  3. バッテリー保護のため10秒くらい休む
  4. またスターターを10秒くらい押し続けてクランキング(エンジンを回転させること)させる
  5. また10秒くらい休む
  6. 今度はスターターを押し、アクセルを3割程度ひねってキープ、そのまま10秒くらい押し続ける
  7. 10秒ほど休む
  8. 繰り返し次はスターター押し、アクセルを5割~7割ひねりキープ、そのまま10秒くらい押し続ける

あとは7と8繰り返す。3セット~5セット程度やると運よくエンジンがかかってくれるはずです。

※バッテリーを使い切ってしまわないようにしっかり10秒ほど休みをはさんでください。

キーをON、ブレーキを握って・・・

スターターを長めに押す。これを繰り返すだけ。最初はアクセルを開けずにやるが徐々にアクセルを開けながらスターターを回すとかかりやすい。

復旧成功率は40%程度?

この手順どおりにやってもおそらく復旧率は4割程度かと思います。
がっかりせずにダメもとでやってみてください。
(バッテリーをジャンピンすれば成功率はさらにあがります。)

運よくかかって復旧しても再発の恐れあります。

ここまで説明した応急処置で仮に復活したとしても安心はできません。
あくまでも応急処置ですからそのまま同じように走ってしまうと再発する可能性が高いです。

一度カーボン噛みを起こした車両はエンジン内にカーボンが蓄積しているはずです。
その大元の原因を取り除いてやらないとまた再発してしまいます。

【カーボンを取り除く】方法と【カーボンを溜めない】乗り方

まずは蓄積したカーボンを取り除く方法です。
カーボンを除去する方法はいくつかありますので金額や状況で判断していきましょう。

カーボンを取り除く方法

  1. 燃料やオイルに添加剤をいれて走りながら洗浄する
  2. エンジンコンディショナーなどを注入し溶かしだす
  3. エンジンをばらしてしっかりカーボンを取り除く

手間をかけずに自分でもできるのが1の添加剤をいれて走行しながら洗浄する方法です。
当店でオススメしているのはワコーズ社のフューエルワンです。


ガソリンに混ぜるだけなので非常に簡単です。
フューエルワンは体感できる数少ない添加剤の一つですので是非お試しください。
※入れすぎに注意してください。原付のタンクに入れる場合は1回30cc程度で十分です。

確実にカーボンを落とすならバイク屋さんへ

最初は添加剤を入れて様子を見てもらうのがいいと思いますが、それでも頻発するようなら徹底的に除去するのが確実です。

金額的には万単位でかかってしまいますがエンジンをばらしてシリンダヘッド回りのオーバーホールをするとカーボンは完全に除去されます。

ただし新車から数千キロでカーボン噛みが起こる事もありますのでオーバーホール後もカーボンを溜めない使い方を心がけてください。

カーボンを溜めない走り方

前章の【カーボン噛みが起こりやすい乗り方】と内容は重複する部分もありますが繰り返しお伝えいたします。

  1. フルスロットル走行を多用しない
  2. なるべく暖気運転をする
  3. オイル交換をまめにしてその他のメンテも怠らない
  4. 添加剤を定期的にいれる

他には極端な短距離走行や坂道走行、重い荷物を載せないなどありますがこれらは避けられないケースもおありだと思いますので上記の4つを心がけてカーボンを溜めない走り方を実行してみてください。

カーボン噛み応急処置 まとめ

①まずはエンジンが止まった原因がカーボン噛みかどうかを見極めてください。

キックが軽いはカーボン噛みの可能性大です。

②動画や画像を参考にして応急処置をして復旧を試みてください。

バッテリーは良い状態でやるか、ジャンピングして行ってください。

③運よくエンジンがかかっても再発するかもしれません。

カーボンを取り除く方法と、カーボンを溜めない走り方を実行して再発予防をしていきましょう。