冬はバイクに乗らないから保管したい・・
長期出張でしばらく家を空ける・・
色々な理由で原付を使わない期間がある場合の対処方法をご紹介します。
目次
原付バイクの長期保管方法
バイクは頻繁に使う方が故障が少ないと言われています。
当店のお客様を見ても原付を長持ちさせている方は
【毎日利用し】【ほどほどの距離を走る】
こんな人が多いです。
逆を言えば原付は乗らないで放っておくとどんどん状態が悪化してしまうのです。
このページの目的
原付を長期保管すると時間経過によって不具合が出てしまう事があります。
それを防ぐ方法を知りたい!そんな人のために
いざ乗ろうとしたときの不具合や見た目の劣化などをを出来るだけ避けるための準備を解説します。
このページを読む目的は・・
- 劣化や故障を最小限にする保管方法を知る
- 保管する期間別に準備方法を知る
- 実際に保管の準備をする
この3つになります。
是非最後までご覧ください。
長期保管前にやること4つ
保管の準備はざっくり言って以下の4つです。
- ガソリンタンクのサビ予防
- バッテリーを外す
- タイヤの劣化予防
- 車体全体の防錆
順番に詳しく見ていきましょう。
1、ガソリンタンクのサビ予防
バイクの長期保管で真っ先に心配されるのがガソリンタンクになります。
長期放置車両でタンク内がザックザックに錆びてしまっているバイクを見たことはないでしょうか。
あのガソリンが腐ったような独特の匂いは一度嗅ぐと忘れられません。
ガソリンタンクは高額な部品ですのでなんとしても錆びさせるわけにはいきません。
タンクは【満タン】か【空】
タンクを錆びさせないためにはガソリンを満タンにすることが有効です。
タンク内の空気を減らし結露の発生や水分の混入を防ぐ効果があります。
一方で保管が長期になる場合は入れたガソリンが腐って仇となる可能性がでてきます。
保管期間で使い分ける必要があります。
保管が1年以内なら満タンでOK
保管期間が半年~1年程度でしたらガソリンは満タンにするのが効果的です。
もしそれ以上になるのならガソリンは空にして温度差がない風通しの良い場所に保管しましょう。
防錆剤を入れる
ガソリンを満タンにして保管する際に防錆剤を入れると安心です。
オススメするのはワコーズのフューエルワンです。
出典:amazon
ワコーズ F-1 フューエルワン ガソリン(2サイクル・4サイクル)洗浄系燃料添加剤 200ml F101
こちらはエンジン内の洗浄を目的とした燃料添加剤ですが保管時の防錆効果も高いです。
普段のコンディショニングにも使える上にタンクの防錆にもなる優れものなんです!
カーボン噛みの予防効果もありますので是非1本は常備しておきましょう。
燃料コックはOFF
原付でもエイプやマグナなどのミッション車は燃料のコックが付いています。

エイプ50 タンクの下に燃料コックが付いています。
保管する前に燃料コックは必ずOFFにしておいてください。
【コックをオフにする】ということは
【タンクからガソリンを送らない】という意味になります。

燃料コック。矢印が下を↓を向いているのでこれはONの状態。

保管するときは矢印が横←OFFになるようにしてください。
スクーターはオン・オフのコックがない

一般的なスクーターにはコックがない。
原付のスクーターは切り替えする燃料コックはありませんので特に何もしなくても大丈夫です。
※旧車や一部車種にはコック付きのスクーターも存在します。
タンクの防錆 まとめ
- 1年以内の保管はガソリン満タン
- それ以上の長期はタンク空で保管場所にも気をつける
- 防錆にはフューエルワンがオススメ
- コック付きのバイクは必ずOFF
タンク保管はとにかくサビを発生させない!
この1点に尽きます。
2、バッテリーを取り外す
続いてはバッテリーの保管方法になります。
バッテリーは走行中に充電されるモノですので保管中はどんどん放電してしまいます。
バッテリーの取り外し方
車体に取り付けた状態では若干の待機電力がありますのでますます放電が進みます。
長期保管時はバッテリーを外しておくのがベストです。
バッテリー外し方は詳しく説明したページが車種別にありますのでそちらをご覧ください。
↓
HONDAのスクーター
トゥデイのバッテリー交換、簡単なやり方と注意点。
SUZUKIのスクーター
レッツ4のバッテリー交換方法と注意点。
(アドレスV50/レッツ5も参考に)
YAMAHAのスクーター
ビーノのバッテリ-交換方法と注意点
ビーノ(SA26J/SA37J)とジョグ(SA36J/SA39J)も参考に。
外したバッテリーはたまに充電?
外したバッテリーでも放電は徐々に進んでしまいます。
放電状態で放置してしまうとバッテリーは完全に死んでしまいます。
できれば1ヶ月1度程度の充電をして電圧を保つようにしてください。
充電器ないから無理!?
充電器なんかもってない!
充電なんて無理なんですけど!!
そんな方にはにオススメの方法があります。
それは・・・
バッテリーはあきらめる・・です!
保管期間が半年以上なら交換する
充電器を買ってバッテリーを保護するくらいなら乗るときに新しいバッテリーを買って付けたほうが安いし簡単です。
保管期間が半年以上になるならバッテリーはキッパリ諦めてしまいましょう。
オススメのバッテリーなど詳しく説明したページがありますのでどうぞご覧下さい。
原付のバッテリー交換方法。値段は?寿命?どこでやる?
3、タイヤの劣化予防
タイヤの保護はつい忘れがちになってしまいます。
でもタイヤは常に風雨に晒されるパーツですし、唯一地面と接する部分なので非常に重要です。
そしてタイヤも乗らずに置いておくだけでどんどん劣化するパーツでもあります。
【タイヤの劣化】=【ひび割れ】
タイヤの場合走行しなければすり減ることはありません。
当然です。
ただし走行しなくても月日が経つだけで劣化は進み、
さらに乗らないタイヤのほうが劣化が速く進むのです。
当店で交換する半分は磨り減ってないタイヤ
当店でもタイヤ交換は最も多いメンテナンス作業の一つです。
イメージ的にはタイヤが磨り減って交換すると思いがちですが、
タイヤ交換の半分くらいはひび割れなどの劣化が原因となります。
空気圧が低いと劣化が進む
タイヤには指定の空気圧があります。
空気圧が指定よりも低い状態だとタイヤ側面へのダメージが増加し、ひび割れの原因になります。
タイヤの空気はパンクしてなくても自然と抜けていきます。
長期保管をするためにはタイヤのエア補充が重要です。
保管前はエアを多めに入れる
保管前にはガソリンスタンド等で空気補充もしておきましょう!
タイヤのエア補充の仕方や空気圧の数値がわからない人はこちらをご覧下さい。
↓
誰でもできる!原付簡単メンテナンス|空気圧をチェックする
保管中にも徐々にエアが抜けていくことを考えていつもより1割~2割程度多めに入れてください。
タイヤワックスをかける
出典:amazon
タイヤ側面にはタイヤワックスをたっぷりかけて保護しておきましょう。
ホームセンター等で購入できますので是非お試しください。
オススメは泡タイプではなく霧スプレータイプです。
原付のタイヤに使う場合は泡タイプは不向きです。
垂れてきて接地面に付着したりすると面倒です。
霧状に出る商品を選んでください。
こちらは使い勝手が良く艶もでますのでオススメです。
(霧状にスプレーされますので垂れません)
たまにタイヤの接地面を変える
長期で乗らないバイクで起こる症状としてタイヤの一部分だけ妙に劣化してしまうことがあります。
長く接地していた部分だけ変形したり、または太陽光に晒された部分だけ変色したりします。
もし可能であればたまにタイヤを転がして接地面を変える配慮があるとベストです!
タイヤの劣化防止 まとめ
- 空気圧をいつもより多めに入れる
- タイヤワックスで側面を保護する
- タイヤワックスは泡ではなく霧を選ぶ
- たまにタイヤの接地面を変える
4、車体全体の防錆
最後は車体全体の防錆や劣化防止です。
長期保管する際にやる車体の保護は以下の3つです。
洗車
↓
コーティング
↓
バイクカバー
洗車をする
長期保管する前の時点で汚れていたら劣化やサビはより進んでしまいます。
冬眠させる前にしっかりと綺麗にしておきましょう。
コーティングする
洗車で綺麗にした後はしっかし保護・コーティングをしましょう。
コーティング剤はツヤツヤに仕上がるだけではなく防錆保護効果が高いモノを選びましょう。
オススメは何度も登場していますが、やはりバリアスコートです。
当店でも長年愛用しているコート剤で、
これがなくなったら当店のバイク達の輝きは失われますww
バリアスコートはマジでおすすめ
はっきり言って値段は高いです!
ただ高いだけあってめちゃくちゃ持ちます!
当店ではほぼ毎日バイクの仕上げに使ってますが1本で半年から一年は持ちます。
ご家庭で使った場合おそらく10年は持つのでは??と思うくらい長持ちします。
そして仕上がりの綺麗さと保護効果の強さと持続は嫌と言うほどご紹介していますのでもう言いません。
とにかく一家に1本のマストアイテムです!
バイクカバーをかける
洗車も終わりコーティングも済んだら後は保管するだけです。
ここで絶対に必要なのがバイクカバーです。
風、雨、汚れ、紫外線、すべてを防いでくれます。
屋根付き駐輪場であってもバイクカバーは必ずかけてください。
おすすめバイクカバー
バイクカバーを選ぶ時の格言
『耐久性と価格はほぼ比例する』です。
ただし例外として【高いのにすぐ破れる】ようなハズレもありますのでその点は注意です。
上の2点はSサイズですので主に原付スクーター用です。
ギア車や2種スクーターなどはもう一サイズ大きめを選んでください。
(適合車種をよく確認して購入してください。)
トルナは安価なので必要最低限の品質
当社店舗でも扱いがあるTORUNAシリーズは非常に安価ですが最低限の機能は充分です。
ただし『価格と耐久性は比例する』なので耐久性はけして高くありません。
保管期間が1年以下であればTORUNAカバーで持つと思います。
ヤマハのカバーは、職人縫製の日本製
一方ヤマハのバイクカバーは職人が一つひとつ丁寧に作り上げたこだわりの日本縫製です。
価格は高いですがその分上質で長持ちしますのでオススメです。
ヤマハのカバーは私個人所有のセロー225に以前使っていましたが3~4年持ちました。
バイクカバーは盗難抑止効果も高いです。
故障・経年劣化、盗難まで防げるのですから面倒がらず、必ず付けてください!
原付の長期保管の準備 まとめ
- タンクは満タン、防錆剤、コックOFF
- バッテリーは外す、半年以上は交換
- タイヤは空気多めでタイヤワックス
- 洗車・コーティング・バイクカバーで準備OK
以上が原付の長期保管方法になります。
長文読んでいただきありがとうございました。
登場した品々
タンク防錆剤
タイヤワックス
コーティング剤
バイクカバー(安価)
バイクカバー(上質)
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